日本性差医学・医療学会

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過去の学術集会

日本性差医学・医療学会 第2回学術集会 会長挨拶

 平成15年に設立された性差医療・医学研究会は、性差を考慮した医療・医学の基礎・疫学・臨床研究を専門領域の枠にとらわれず、また医学分野のみの枠にもとらわれずに進め、その研究結果を医療健康政策と実践、医学研究に反映されることを目的に設立されました。その後、年1回の研究会を4回開催、昨年からは学会として新たに出発し、第1回の学術集会は、本会理事長の鹿児島大学循環器・呼吸器・代謝内科教授鄭忠和先生が学会長を務められました。海外の著明な演者も招聘され、すばらしい学術集会が開催されました。

 この度、第2回性差医学・医療学会を2009年2月7、8日東京大学医学部教育研究棟鉄門記念講堂にて開催させていただくこととなりました。この学会の会長を務めさせていただくことを大変光栄に存じ、医局員とともに全力で取り組みたいと考えています。過去4回の研究会と、昨年の第1回性差医学・医療学会はいずれも品川のコクヨホールで開催されましたが、今回は、上記の会場を使わせていただくこととなりました。会場の借用には、東京大学加齢医学教授の大内尉義先生の全面的な協力をいただきました。今回の学会では、単に長寿を誇るのではなく、QOLの良い生活を享受することが重要であるというメッセージとして「いきいきと長生きする」をメインテーマとしました。2題の教育講演と、シンポジウムとして、「メタボリックシンドローム」を、社会的な面と医学的な側面の両面から議論していただくこととしました。また、医療界のみならず、社会的にも大きな話題となった、県立大野病院事件を多面的に取り上げ、「医療従事者を守ろう」というセッションを設けました。第2日は、「癌と性差医療」、「循環器疾患の性差ををもたらす要素は何か?」さらに、「HRTガイドライン」を取り上げました。さらに、4つのランチョンセミナーもお楽しみいただきたいと思いますし、何より、昨年に続いて多くの一般演題をご応募いただきいただきたいと思います。

 産婦人科の私が企画しましたので、多少のプログラムの偏りをお許し願いたいと思いますが、この学会は、専門領域を超えて多くの医師、医療従事者の皆様に集まっていいただいて、忌憚のない意見の交換の場を提供することにその役割があります。

 開催にあたっては、天野恵子先生を始め、多くの先生方のご支援を賜りましたことに心から感謝いたします。多くの先生方に、学術集会に積極的にご参加賜り、また、一般講演にご応募いただけますようお願いいたします。


日本性差医学・医療学会第二回学術集会 会長
  倉智 博久 (山形大学医学部 産科婦人科学)